新卒就職は中小企業がいい

しかし、リーマンショック以降は、新卒就職のランキングは、身の回り産業偏重へと移行します。
海外で仕事をしたいのなら、新卒就職のランキングに惑わされず、製造業を選ぶのがベストです。
経営者の新卒就職のランキングを見ると、１位はコマツ、となっていて、製造業への期待値が高くなっています。
日本には世界に冠たる製造業がたくさんありますが、学生の新卒就職のランキングではそれが反映されていません。
要するに、新卒就職のランキングを見てわかるのは、人気上位の企業のすべてがほぼ、同種の身の回り産業で固まっているということです。
新卒就職のランキングを見ると、就職人気企業の劣化が進んでいるのは否めません。

新卒就職のランキングを見ると、学生の人気がサービス業に集中しているのに対し、市場関係者は、ベスト5のすべてに製造業を挙げています。
製造業の海外展開も急速に進んでいるので、学生は新卒就職を見なおすべきでしょう。
上位10社の新卒就職のランキングのうち、明治グループや、資生堂を除く8社が、サービス産業に属しているという結果が出ています。
リーマンショック前の新卒就職のランキングを見ると、その当時はトヨタ自動車、ソニー、日本電気などの製造業が人気でした。
身の回り産業への異常な就職人気が、新卒就職のランキングではハッキリと露呈していて、これは、そのまま製造業への極度の不人気を示しています。新卒就職というのは、不況下にあって、毎年、厳しい状況にありますが、企業を比較検討する上においては、ランキングが役立ちます。
つまり、リーマンショック後に新卒就職のランキングは、大きく変容したということが言えます。
つまり、近年の新卒就職のランキングを見ると、人気がサービスや消費財産業に偏っている傾向にあります。
信越化学工業も新卒就職のランキングで高く評価されていて、シリコンウェハで世界トップクラスです。
また、村田製作所も市場関係者の新卒就職のランキングでは上位に君臨していて、積層セラミックコンデンサーでは世界トップです。
経営者が見る新卒就職のランキングと学生が見るそれとは大きくかけ離れていて、企業評価とは別物なのです。
しかし、経営者は、新卒就職のランキングとは裏腹に、皮肉にも製造業3社をトップ5に選出しています。

新卒就職のランキングで、市場関係者ランキングを見ると、１位が日本電産で、HDD用小型モーターでは世界トップです。
最近では、新卒就職のランキングは、昔と比べて大きく変わってきていて、優秀な世界的製造業企業の姿が見えなくなってきています。