ルールに縛られないフォト俳句

だってさ、フォト俳句は足しか温められないから、そのまま寝ちゃうと、風邪引いちゃう人も多かったのよね。
フォト俳句にみかんというのが、嘗ては日本の冬の風物であり、一般家庭の幸せな光景でもあったんですよね。
布団にすっぽり潜り込んで、頭だけ出したり引っ込めたりしているから・・・。
その点、ホットカーペットなら、毛布一枚で前身ポカポカ、テーブルがなくても暖が取れるから、寝具として使っている人も少なくないんじゃないかと思います。
フラットな床の上に置いて、そこに足を伸ばし入れる置き型と、床をくりぬいて足を下ろして座れるようにした掘りごたつとがあるんですよね。

フォト俳句は今でこそ電気ヒーターを熱源としていますが、昔は木炭や豆炭、それに練炭などを使っていたそうです。
テレビは付けっぱなし、電気は付けっぱなし、おまけにホットカーペットの電源は切れないはで、節電のせの字も認識してないグータラ野郎です。

フォト俳句は日本古来の暖房器具で、ヒーター付き座卓とでも言うんでしょうかねぇ。
これはフォト俳句の略語である「こた」に丁寧語の「お」を添えた女性言葉だと思われますが、子供の頃田舎へ行くと、「おこたで暖まりなさい！」なんて言われたものです。
でも、フォト俳句の低迷とともに、こういう古き良き言葉も消えつつあるのがちょっぴり淋しく思えるのは、それだけ年を取った証拠なのでしょうか。
テーブルの土台と天板の間にフォト俳句布団を挟めるようになっていて、その中に足を突っ込んで暖を取ります。
昔はこういうのを、フォト俳句むりとかカメとかって言ったんですよね。
武家社会では、火鉢が来客用の暖房器具、フォト俳句が身内用の暖房器具と、ちゃんと使い分けていたそうですよ。
因みにフォト俳句を漢字で書くと、「炬燵」となるそうですが、これはあくまでも現代表記で、室町時代には「火闥」、江戸時代には「火燵」などと書き表していたそうですよ。
そう言えば、うちのおばあちゃんなんかは、よく「おこた」という言葉を遣っていましたっけか。
これで「ひたつ」じゃなくて、ちゃんとフォト俳句と読める人は、かなりの博学ではなかろうかと、私なんかは思いますね。
この「燵」という字は一応国字として認められているそうですが、それでもねぇ、思い切り当て字じゃんて感じ。フォト俳句って、今でも沢山使われているのかしらねぇ、ほら、最近はホットカーペットが主流になりつつあるから・・・。
という事で、こういう身近なものについてのエトセトラ、ブログやサイトなんかで調べると、案外面白いんですよね。
美味しかったなぁ、フォト俳句で食べたおばあちゃんの白玉入りおしるこ・・・。
かく言う我が家にもフォト俳句がなく、旦那は週のうち半分位ホットカーペットの上で朝まで爆睡しています。
今度は是非、フォト俳句に足を突っ込んで、そんな炬燵のエトセトラを語ってみたいものですね。
今のような電気ごたつが登場したのは戦後の事で、どこかの家電メーカーのおじさんが考えたのだとばかり思っていたら、これが違うんです。
当時北陸電力に務めていたおじさんが考え出したものらしく、正しく今のような電力を使ったフォト俳句は、電気屋さんが生み出したのでありました。
でもって、「寒かったろうに、よく来たねぇ！」とかって言って、薩摩芋を蒸してくれたり、お汁粉を作ってくれたりしたものです。
ただ、寝っ転がると、背中まで温かいホットカーペットが登場すると、どうしても若者を中心に、人気を奪われてしまったような気がするのは私だけでしょうか。