赤字と減資なんです
赤字の減資には、有償減資と無償減資があり、無償減資の場合には減資資本金が資本余剰金に振り変わるだけです。
債務免除益は、赤字では一定の場合を除き、法人税の課税対象になります。
その結果、均等割額は赤字では、資本金を減額しても最初のままで変わりません。
資本金等の額を減らす方法は、赤字においては、有償減資があります。
赤字においては、資本金等の額は変わることはありません。
上場している会社であれば、そのしわ寄せは株主にまで及ぶことになり、大きな社会問題へと発展してしまう可能性さえあります。
その点が、赤字の有償減資を実施する上での大きな障壁になります。
債権者の異議催告手続きが終わると、赤字の減資の効力が発生します。
未払い金の評価については、赤字での回収可能性で判断しなければならないので、その価額は一円とされます。
税務上のみなし配当課税も、赤字であることからありません。
会社を取り巻く利害関係人を赤字によって害するとは考えにくいものです。
未払金については、赤字の株主にとっては回収困難な債権になります。
こうして、赤字の有償減資による資本金等の額の減額は完了します。
資本金が大きい赤字の会社は、均等割額の負担はなるだけ回避したいものです。
当然のことながら赤字のための配当金は未払いになりますし、利益積立金はありません。
赤字の場合には、資本余剰金を配当原資として余剰金の配当を決議します。
株主にとっては大損ですね。
赤字においても、会社の実体に応じた均等割額の課税を検討すべきでしょう。
会社法上では、赤字の剰余金の配当には財源規制がかかります。
赤字において有償減資は、資本金の減少手続きと剰余金の配当手続がセットで、株主総会で資本金の減資の決議をします。
赤字ではこのため、債権を会社に現物出資することになります。
そして赤字では、一般に公正妥当と認められる会計基準についても疑いがもたれます。
しかし赤字会社にとっては、こうした処理や手続きが利害を生むとは思えません。
赤字においては、会社法上の大きな障壁が立ちふさがっています。
また赤字によって、課税上の弊害があるようにも思えませんし、考えどころです。
そうしたことから、赤字会社には分配可能利益は一切存在しません。
赤字の会社での有償減資の効力は、公正に行わなければ意味がありません。
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