病気と健康最前線

糖尿病網膜症のそうした治療は、あくまで補助的なものにすぎず、内科的な血糖コントロールをしたうえで、処方することもあるということにすぎません。
医師の指導のもと、糖尿病網膜症の治療を実践していくことが、何より大切になるのです。
単純糖尿病網膜症の段階では、血糖コントロールと共に、眼科的治療として、薬物療法をすることがあります。
それゆえ、眼科で検査を受けた時には、糖尿病網膜症が既に末期にまで進行していて、治療できない状態になることもよくあります。
新生血管はもろく、すぐに出血することから、糖尿病網膜症では、おおがかりな治療が必要になってくるのです。
しかし、糖尿病を長年、放置していると、知らないうちに糖尿病網膜症はどんどん進行していきます。
そうしたことから、糖尿病網膜症というのは、とにかくかかりはじめが何より肝心だといえます。

糖尿病網膜症は、糖尿病の可能性が否定できない、もしくは、糖尿病がかなり疑われる、と診断されたときのタイミングがとても大切になります。
血糖コントロールをする場合は、とにかく自分勝手に食事制限や、有酸素運動を行なわないことが、糖尿病網膜症のためにも大切です。
その心がけこそが、糖尿病網膜症の早期発見につながり、早期の治療で解決することにつながるのです。
その糖尿病網膜症の治療は、網膜の出血をおさえる薬や、血流をよくする薬、そしてビタミンB系の薬や、脂質の代謝をよくする薬などを施すことにあります。
そうした時から、糖尿病網膜症の早期発見のために、内科だけでなく、眼科の診察も定期的に受けておくことが重要です。
そして、具体的な糖尿病網膜症の治療として、内科医の指導により、糖尿病治療の3本柱と言われる、運動療法、栄養療法、薬物療法を実践します。
そして、糖尿病網膜症の次段階である、増殖前網膜症に進行すると、血糖コントロールだけでなく、レーザー光凝固療法という治療を行ないます。
そうした血糖コントロールにより、糖尿病網膜症の進行をくい止めることができるので、ほとんどの症状を治療できます。
血糖値を下げると言っても、自分の判断で急に下げることは危険で、それで糖尿病網膜症が悪化したり、視神経が萎縮することもあります。糖尿病網膜症の初期の段階である単純網膜症の場合は、その治療として、内科的な血糖コントロールを施します。
増殖前糖尿病網膜症になると、網膜の血管がつまったり、出血したりするなど、酸欠状態が進行するからです。
こうした状態を放置していると、糖尿病網膜症では、新生血管がつくられることになります。
そして、糖尿病網膜症により起こる網膜の出血も、小さなものなら、消えることすらあります。