病気と健康の関係は日常生活の中での適度な運動やバランスの取れた食生活、予防医学を実践することによって病気にならないために健康を手に入れましょう

トリプトファンは腐敗アミンの経験談です


でも、アルギニンはアグマチンに、リシンはカダベリンになるようですから、必ずしも同じパターンで変化する訳でもないんでしょうね、きっと。
食品が腐るのは、微生物の増殖によってたんぱく質が変質するからで、アミノ酸を豊富に含めば、腐敗が早いのは、考えてみれば、当然なんですよね。
実は、たまたまみていたある薬学の試験問題に、こんなのがあったんですよ。
昔の学校給食で出されていた脱脂粉乳には、生の牛乳の10倍ものトリプトファンが含まれていると言われています。トリプトファンというと、心と体にいい必須アミノ酸だというイメージがありますが、トリプトファンが食品の腐敗を促すという話を聞きました。
所謂足が速いと言われる食品、やはり何か関係があるのでしょうか。
という事で、トリプトファンの豊富な食品は、脱炭酸反応によって腐敗するっていう事。
「Trp-P-1及びTrp-P-2は、トリプトファンから生じる腐敗アミンである」、これは正しいかどうか。
因みに、この問題の正解はNOだったようですが、どうやら腐敗アミンというのが存在するのは確かみたいです。
事実、トリプトファンと同じく必須アミノ酸の一つに含まれているヒスチジンから生じる腐敗アミンのヒスタミンは、アレルギー様食中毒を引き起こすそうですよ。

トリプトファンに限らず、食品の腐敗を促すアミノ酸は他にもいくつかあって、その代表的なものの一つがトリプトファンという訳。
因みに主な腐敗アミンは、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン 、アルギニン、リシンだそうです。
ただ、たんぱく質が豊富な肉や魚や乳製品は、もともと微生物が繁殖しやすい環境にあるという事なんでしょう。

トリプトファン以外のアミノ酸も同様で、トリプトファンがトリプタミンに変化するように、ヒスチジンはヒスタミンになります。
このトリプトファンの腐敗については、何だか面白そうなネタなので、もっともっといろいろなブログやサイトを読んでお勉強してみたいと思っています。
ただ悪臭を放つだけのトリプトファンとは違い、ヒスチジンはアレルギー物質にもなるそうですよ。
アミノ酸はカルボン酸とアミンとの合成物質で、炭酸であるカルボン酸が抜けると、アミンだけが残り、腐敗物質となってしまいます。
確かに、トリプトファンを多く含む肉や魚や乳製品って、腐るのが早いですよね。
でも、当時学校給食に脱脂粉乳が用いられた一番の理由、それは腐敗を避けるためだったんですね。
つまり、トリプトファンが脱炭酸反応によってトリプタミンに変化した時、初めて腐敗アミンになるんです。
だから、別にアミノ酸が悪いとか、トリプトファンが悪いとかっていう問題ではないんです。
トリプトファンからトリプタミン、ヒスチヂンからヒスタミン、チロシンからチラミンっていう訳だ。
しかも、食品の腐敗は脱炭酸反応や脱アミノ反応などによって引き起こされる訳ですから、トリプトファンそのものが招く訳でもありません。
なのに、もしトリプトファンが食品の腐敗を促す作用を持っているとすれば、この話はちょっと矛盾しませんか。
もしかして、昔の脱脂粉乳の臭いがきつかったのは、これが原因かも・・・、とも思わなくはないけど、その辺りは全く今の私には不明です。
なるほど、アミノ酸が脱炭酸反応によってアミンになるから、みんな○○ミンって呼ぶんですね。

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